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シリーズ「告日本國」13 【フランスの詩人 ポールリシャール著書】

『告日本國』この書籍は世界の状況と日本の伝統・文化を冷静に分析し、日本が取るべき方向性を示していると言っても過言ではありません。


その原文が入手できましたのでシリーズでアップしております。


現代文に訳してみましたが、専門家が行ったのではないのでその訳が不適切であるかも知れませんので、ご了承下さい。


【原文】
 戦争が眩惑を有するが如く、平和も亦然り。而も平和の眩惑は更に低処よりす。強国日本よ、汝は更に強大ならんがために今や強兵に次ぐに富国を以てす。是れ止むことを得ざるなり。蓋し力の一半は武力より來り、他の一半は富力よりす。汝は劒戟の光と力とに加ふるに、黄金の力と光を以てす。汝は其の劒戟を護るに黄金を以てするものなり。此の黄金も亦無垢なるを要す。汝は黄金を得んが為に、身を卑賎なるものに屈せざる可かず。されど汝の魂をして這裡に停滞せしむる勿れ。富の主人公となりて其の奴隷となること勿れ。富の裡にも亦最も醜悪なる他の悪魔あり。力の悪魔は往々にして国民の魂を盲目ならしめ、黄金の悪魔は常に国民の魂を萎靡せしむ。されば偽善なる清教主義の声に聴くこと勿れ。そは日本に望むに、黄金以外のものを求むべきことを以てして、実は自ら此の悪魔に奉仕するものなり。祖宗の精神を喚起せよ.
 唯だ之のみ能く物質的所有に本来の意義を賦与し、之を創造する労仇の威厳、之を利用する事業の威厳を恢復す。蓋し黄金は或は一切の不浄を伴ふべく、或は一切の美を反映せしめ得べし。一切の醜悪は唯だ心情よりす。陋劣なる心情には萬物悉く陋劣なり。而も宇宙の一物として、光明に依りて光被せられざるはなし。



【現代訳】
 戦争が目をくらまして正しい判断ができなくなることのように、平和もまた同じであります。しかも平和の時は更にひどいものです。強国な日本よ、あなたの国は更に強大になる為に、今や強兵に続き経済力にも力を入れています。これを止めることは出来ません。確かに力の半分は武力によるもので、他の半分は経済力からきます。あなたの国は剣と矛の光と力に加えて、黄金の力と光を持ち合わせています。あなたの国はその剣と矛を守るのに黄金を以て守るのです。この黄金もまた汚れなく純真でなければなりません。あなた方は黄金を得るために、身を地位や身分が低いものに屈してはなりません。しかしあなた方の魂をこのうちに停滞させることはしないで下さい。富の主人公となりその富の奴隷とならないで下さい。富の内にもまた最も醜悪な他の悪魔がいます。力の悪魔は往々にして国民の魂を盲目にさせ、黄金の悪魔は常に国民の魂を衰えさせます。だからうわべをうまく善人らしく見せかける清教主義の声を聴いてはなりません。それ(清教主義)は日本に、黄金以外のものを求めることを望み、実は自らこの悪魔(黄金の悪魔)に奉仕するものです。

 歴代の君主の精神を呼び覚ませ、ただこれのみが十分に物質的なものを所有することの本来の価値を分け与え、これを創造する労働の威厳、これを使用する事業の威厳をもとの状態にもとの状態に戻してくれます。まさしく黄金はあわよくば全ての不浄を伴い、あわよくば全ての美を反映しようとします。全ての醜悪はただ心の中にある思いや感情から出るのです。いやしく軽蔑すべき思いや感情には、万物が悉く卑劣になります。しかしも宇宙の一つのものとして、明るい光によって、光に覆われることはありません。



【解説】
 当時は日露戦争が終わり戦争には勝ったものの各国からの戦争遂行のための借金をしており、日本は経済的に不安定でした。経済力の強化を図る上で黄金を保持するようリシャールは促しております。リシャールが示している日本の大業にとって黄金は必要なものでありますが、黄金(金)は物の価値として充分なものですが心を奪われやすく、場合によっては黄金を得るために戦争をしたり弱者をいじめたり、人の道を外したり、私利私欲に走ったりなどその危険性をうったえております。

日本は戦後約70年近く経ちましたが、「平和ボケ」していると言われてから長い期間が経過しております。政治家・官僚・企業などは国益よりも党の利益・政治家の利益・官僚の利益・企業の利益を優先し、国民から集めた税金を正直私利私欲で使っているのではないでしょうか?

あの焼け野原から復興した日本人が、今は日本人の心を忘れ、目先の利益に走り、国の行く末が悲惨な状況を迎えつつあることにも気付いておりません。

リシャールが危惧したものが現実となって現れている今の日本をリシャールはどのように見るでしょうか?

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